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          齊藤 秀樹  監督

 
 

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2025/07/25

今一度「しつけ」について考える④(監督から)

Tweet ThisSend to Facebook | by:スタッフ
 今一度「しつけ」について考える④  監督 齊藤 秀樹

   それでは前回のお約束通り、専門家からの5つの助言(課題)について詳しく説明していきます。

  助言1…「子どもと話し合いをしてはいけない。」(親の方からは絶対に話しかけてはいけない。もし子どもから話しかけてきたら、相づちだけを打て。しかし決して意見を言ってはいけない。)
 助言2…「子どもに交換条件を出してはいけない。また、子どもからの条件も受け入れてはいけない。」
 助言3…「他人を巻き込んではいけない。」(どんなに悪い友人から娘が被害を受けても、決してその友人の保護者に抗議したり、会って相談したりしてはいけない。)
 助言4…「日常のあいさつだけは、親の方からきちんとしろ。」(それに対して、娘がしなくても叱ってはいけない。)
 助言5…「友人からの連絡があった時は、それがいかなる悪い友人からの、とんでみない誘いであっても、本人にその通り正確に伝えなければならない。」

 まずは、第1の助言「子どもと話し合いをしてはいけない。」についてですが、これは「非行」に走ってしまった子を持つ親というのは、口を開けばそれが全て“説教”になってしまうからです。子どもが思い通りにならない、どうしたらよいのかわからない、でもこの子を何とかしたい、という思いが強ければ強いほどそうなってしまいます。しかし、子どもは自分のやっていることが「悪いこと」「してはならないこと」だということは百も承知です。わかっていながらわざとやったり、やめられなかったりするのです。それならば、非行に関することでなければいいじゃないかと思うでしょうが、専門家はおそらく、この親はそれを区別するのが難しいと判断したのだと思います。つい他の話題から、その子の考え方や態度、行動への批判が始まり、それがお決まりの“説教”に発展し、ついには最もやってはいけない“否定”につながってしまうことを恐れたのだと思います。
 しかし、「一切話をするな。」では、子どもとの接点が全くなくなってしまいます。そこで「話しかけてきたら相づちを打て。」と、第4の助言の「日常のあいさつは親の方からしろ。」が出てきます。
 子どもにとって、説教じみたことは一切言わず、顔を合わせたらあいさつはきちんとしてくれて、話しかけたら愛情を持って相づちを打ってくれる親。なんていい親なのでしょう。

 まずは親子関係の一番の基本として“子どもを認め、温かく受け入れ見守れる親になれ”ということなのでしょう。これに関してはおそらく異論もあるでしょうが、この一家のように、いわゆる「支配的な親」(いつも口やかましくて、自分の考えを細部まで持ちすぎている親。子どもの主張を力で抑え込み、自分の型に押し込もうとするタイプの親。)にとっては、この助言はピッタリだと思います。

 次に第3の助言「他人を巻き込んではいけない。」と、第5の助言「いかなる友人からのいかなる内容であっても、本人に正確に伝えなければいけない。」についてですが、これは簡単に言うと“子どもの人格を認めろ”ということです。この本の中にも、悪い友人からの電話に対して、メモを取り、必死の思いで娘に伝える親の姿が度々出てきますが、たとえ「非行」に走ってしまった悪い子であっても、その子はその子なりに一人の人間として生きており、家の外での人間関係やつきあいを持っています。そのことは、一つの人格として認めてあげなければならないということなのでしょう。

 今回の専門家が出した最初の課題(助言)は、一言で言えば“子どもの人格を認め、一人前の人間として扱うこと。そして、子どもを温かく受け入れてあげること”が、まずは「しつけ」の第一歩(基礎基本)であるということです。
                                                                 つづく

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