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学ぶこと、それが人間らしさ(監督から)日誌04/19 08:55
「子どもを輝かせる」には(監督から)日誌04/12 08:37

          齊藤 秀樹  監督

 
 

監督から

日誌
2024/04/19new

学ぶこと、それが人間らしさ(監督から)

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  学ぶこと、それが人間らしさ  監督 齊藤 秀樹

    私が校長時代、ある日の全校朝会でこんな話をしたことがあります。子どもたちに突然「君たちはいったい何者だ。」と問いかけました。一瞬何のことだかわからないという表情をしていた子どもたちでしたが、しばらくするとあちらこちらから「人間だよな」「人間に決まってるじゃん」という声が聞こえてきたので、「何で人間だと言えるんだ。」と聞き返したところ、「生まれたときから人間だから」とか「お父さんお母さんが人間だから」という答えが返ってきました。そこですかさず「それは違う。」と言いました。

 皆さんはオオカミ少年の話を知っていますか。人間の父親と母親から生まれた男の子が、ふとした事故からオオカミに育てられジャングルで野生の生活をすることになり、その中で成長していきました。そして少年がジャングルで発見されたときには、四つ足で野山を駆け回り、日中は寝て夜になると山々を徘徊しては動物を襲ってその生肉を食べ、言葉はしゃべらずに遠吠えを繰り返す子になっていたそうです。
 さてこの子は生物学的には間違いなく人間なのでしょうが、少なくても「人間らしい」とは言えません。子どもたちが今堂々と「私は人間です」と答えられるのは、人間らしい経験や学習を積み重ねてきたからです。

  お母さんからオギャーと生まれたときには「泣くこと、吸うこと、飲み込むこと」以外何一つできなかった子どもたちが、途中であきらめることなくできないことに挑戦し、できるようになるまで頑張り、わからないことを一つずつ理解し、様々な体験を通して、自分の感情を抑えたりコントロールしたりして「理性」を身につけ、人間らしく成長してきたのです。

   実は、最近とても心配なことがあります。それは、人々の価値観が急激に多様化してきたことで、必要以上に「自由」と「個性」が尊重され、良いこと、大切なこと、社会的な規範意識(ルールやマナー)は全て個人によって違うという「個別化現象」が起こっていることです。まぁ自由が保障され、個性が尊重されることはとても大切なことではありますが、その結果、社会とか集団というまとまりに、求心力(核となるもの)がなくなり、中心からどんどん離れようとする遠心力によって、皆がバラバラに好き勝手なことをしだすという現象が起きてしまっています。非行、援助交際、電車内での中での化粧、授業中の携帯電話、盗撮…。「自由でしょ。勝手でしょ。関係ないじゃん。」という若者に何も言えない大人たち。日本はこのままで大丈夫なのだろうかと心配になります。

   私は「やりたいことはやる」「やりたくないことはやらない」という自分の意志や感情のみを主張するのは「個性」や「自由」を尊重することとは違うのではないかと思います。世の中には「やりたくないけど、やらなければならないこと」や「やりたいけど、やってはいけないこと」がたくさんあります。そのことをしっかり教えておかないと、取り返しのつかない「わがままお化け」や「本能マン」ができてしまうのではないかと心配です。

   子どもたちは“何かを学び、身につける”ために毎日学校に通ってきています。朝、校門をくぐるときには知らなかったことやできなかったことが、帰り校門を出るときにはできるようになったりわかるようになったりしています。私はこれが「学校に行く価値」だと思っています。毎日の学習や経験を積み重ねることが大切です。そして、今日学校でいくつのことを学んだか、学んだ分だけ人間らしくなれると思います。
 “学ぶこと、それが人間らしさ”ではないでしょうか。


08:55 | 投票する | 投票数(12)
2024/04/12

「子どもを輝かせる」には(監督から)

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  「子どもを輝かせる」には   監督 齊藤 秀樹

 「子どもには無限の可能性がある」「子どもは誰でもよい芽を持っている」私は常々そう信じています。私たち教師の仕事は、「子どもの中に秘められた可能性を、発見し、引き出し、伸ばし、輝かせること」だと思っています。
 
 さて毎年この紙面を借りてお伝えしていますが、私は教員2年目に佐倉市の学級対抗リレーで自分のクラスを男女ダブル優勝させてから、ずっと子どもたちに陸上競技を教えています。その中で今までに学校の体育主任時代や現在の陸上クラブ(白井アスレチックアカデミー)を通して、総勢150名の子どもたちを千葉県チャンピオンに育て、全国大会に出場させてきました。
 さて今回は、私が「子どもを伸ばし、輝かせる」ために常に大切にしていることを3つに絞って紹介したいと思います。

【活力ある子どもを育てること】
 走ることが得意でも、苦手でも、適切な指導を受ければ誰でも必ず足は速くなります。そういう意味で私は教育の可能性を信じています。しかし、同じ指導を受けていても記録が飛躍的に伸びて、どんどん速くなっていく子もいれば、少しの向上で止まってしまう子もいるのは事実です。なぜでしょう。私は「活力」だと思っています。「活力」とは自分から「上手くなりたい。強くなりたい。できるようになりたい。勝ちたい。」という内面からのエネルギーのことです。指導者がどんなに熱心に丁寧に教えても、子ども自身に活力がないと決して伸びません。まず「活力ある子ども」を育てることが大切です。
 活力ある子を育てるには「やればできる」という体験をたくさん味わわせることです。「やった。できた。わかった。うまくなった。バンザイ。」という体験は、子どもに自信を与え、大きく変身、成長させます。

【夢を目標に変えること】
    ノーベル賞受賞者で数学者の広中平祐氏はその著書の中で「自分で目標を決め、それに向かって努力するかしないかで、その結果に大きな違いが出る」と書いています。
 よく「夢」と「希望」と「目標」を同じだと考えている人がいますが、実はこの三者には微妙な違いと順番があります。まず「夢」(できたらいいな)を持つことです。そしてその「夢」に向かってがんばり続けることで、可能性が出てきます。可能性が出てくると「希望」(できるかもしれない)という明かりが差し込み始めます。ただこの「希望」は未だ弱い望みなので、これを強い望み=目標に変えていかなくてはいけません。この希望を「目標」(やればできる)に変えることができたときに、人はすごい力を出すことができます。私が指導してきたSAAの子どもたちは、常に千葉県大会で優勝し、全国大会に出場して、日本一になることを目標にして練習に取り組み、大会に望む子どもたちです。目標がもし「県大会に出場して入賞すること」だったらこんなに長年勝てなかったと思います。目標が実現できたときの感動・感激体験は、一生忘れられない宝物になります。

【素直な心を持つこと】 
    運動能力や技術は、一生懸命に練習を積み重ねていけばある程度は身につきます。しかし、伸びる子どもの一番の資質は実は「素直さ」だと思っています。素直で謙虚な気持ちで練習に臨める子は、多くの人から指導や助言をもらうことができます。またその指導や助言に対して、すぐに吸収し自分のものにすることができます。素直さは子どもを向上、成長させるとても大切な資質だと思います。

 さて、2024年度のSAA練習がスタートしました。今年も以上3つのことを大切にしながら一年間、子どもを輝かせるために努力していきたいと思います。

08:37 | 投票する | 投票数(80)
2024/04/06

「はじめの一歩」を大切に(監督から)

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「はじめの一歩」を大切に   監督 齊藤 秀樹

  進学・進級おめでとうございます。今年度もおなじみのこの記事で始めます。
  先日の4月5日の始業式での一場面です。始業式が終わり、「それでは今から担任の先生の発表をします。」と言うと、子どもたちが急にそわそわザワザワし始め、体育館が何とも言えない緊張感に包まれます。そして校長先生から「○年○組、○○先生」と次々に担任を発表するたびに、あちこちから「わぁーい。やった。バンザイ。」「えー。うそー。あーあ。」「うっ。(シーン)…」等実に様々な反応が返ってきます。私たち教師は、必ず毎年この何とも言えないこの瞬間に立ち会わなければなりません。そして、緊張気味の先生方をよそに、子どもたちは実にシビアに(素直に)一喜一憂して見せます。
  
   私たち教師の仕事は、まずはこの出会いを正面から受け止め、ここから新たな関係づくりをスタートさせなければなりません。私立学校や学習塾のように、この学校(塾)で学ばせたいという保護者と、教わりたいという子どもを集め、試験や面接を通して学校(塾)が入学を許可した子どものみを教える相思相愛型の出会いとは違い、公立の小学校の場合は、「子どもは担任を選べない。担任も子どもを選べない。」という原則の下、共に選んだわけでもない両者が偶然に出会い、そこから少しずつ時間をかけて、信頼関係や師弟関係づくりが始まっていきます。

 「千里の道も一歩より」「はじめのボタンをかけ違えると、最後のボタンははまらない」という通り、「はじめの一歩」はとても大切なのです。しかし、よく考えてみると、始業式で見せた子どもの反応は、あくまでその先生の表面的なイメージからのものであり、実はその後に行われた各クラスでの自己紹介や学級指導、更にその後、数日間の授業や様々な活動の中で、少しずつ担任の先生の人柄や生い立ち、そして、めざす子ども像や経営方針などが理解できるようになっていくものです。

   私たちは全く別々の生い立ちや個性や能力を持ったお子さんを、別々の考えや方針を持った保護者から預かり育てるという仕事をしていますので、当然監督やスタッフのやり方については賛否両論が出てきます。だからこそ、チーム責任者である監督が「自分はこういう考え方で、こういう子どもたちを育てたい」という教育観や方針をはっきり示すことが大切だと思っています。クラブと家庭、あるいはスタッフと保護者が、全く同じ考えだということはまずありません。しかしお互いに共通していることは「子どもをたくましく、よりよい子に育てたい」という願いです。ですから大切なことは「私の考えとは違うけれど、監督の考えや、やっていることはよく理解できる。」という“違いを認め、理解し合うことで、折り合いをつけていく”ことが大切です。

 そのためには「子どもたちは今こんなことに頑張っています。そしてこんなに変身し成長しました。」というクラブでの子どもの姿を公開し、常に情報を発信し続けていくことが信頼関係づくりには重要だと思っています。

   子どもというのは日々変化し成長していくものです。また。その時々の立場や環境によって様々な顔を持っています。ですから、親が我が子を一番理解していることは事実ではありますが、子どものころのイメージや前学年までの姿、また家族と過ごしている時の顔というのは、必ずしも固定的なその子の現状や本質ではないことが多いものです。

 このSAAだより「監督から」は、SAA練習時の子どもの様子や変容、成長をお知らせしたり、今クラブで取り組んでいることや私の教育理念や方針、更に最新の教育情報や役に立つ子育てのポイントなどを毎週きちんと各家庭にお伝えすることで“クラブと家庭の橋渡し”になってほしいという願いを込めて発信していきます。

 今年度も多くの保護者の方々に「今週の“監督から”まだ?」と言っていただけるような魅力的なたよりにしていけるよう努力したいと思います。

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